初めてのRaw 現像  
     
 
    今回の旅ではは大きなカメラを持参せず、高性能の小型カメラだけを使っている。手軽にたくさんJ+R撮影をして、RAW現像ソフトを試したいらしい。いくら頑張ってもカメラが現像するJPEGよりよい画面ができる筈がないのに・・・。
相変わらず無知なのだから・・カメちゃんは心配しています。
 
 
 
  最近のカメラ内Raw現像の進歩は素晴らしく、少しくらい撮影設定をミスしても綺麗なJpeg写真を出力してくれる。 それをレタッチするときもPhotoshop Elementsのような安価で手軽なソフトが利用出来る。それでも撮影時にホワイトバランスなどの撮影条件ををあまり考えなくて済むRaw現像に魅力があった。  
   手持ちのPhotoshop Elementsは少し古いが、特に不便を感じていない。Raw現像ソフトもLightroom5でα55のRaw現像ができるが、使っていない。
また、ソニーのRaw現像ソフトImage Data Converterもパソコンに入れてある。
道具はそろっているのであとは実行のみ!!
 
   今回の主な目的はRaw現像の体験だ  
  この夏の北陸旅行では、大きなカメラは持たずソニーの誇るコンデジRX100M3だけにし、すべてJpeg+Rawで撮影した  
  初めての経験から得た結論は
1 カメラ内Raw現像と自己流Raw現像の比較について
カメラ内Raw現像が非常に進歩しているので、アマチュアにとって、特別の場合を除けば自己流Raw現像の必要はなさそうだ!。
2ホワイトバランスを気にしないで撮影できることについて。
素人にはありがたい!
3 ノイズリダクションの効果確認について
暗いところでもIsoレベルと、シャッタースピードをあげられるので、表示制御をチェックしながらぎりぎりまでノイズリダクションを掛けられるので便利だ。これも大きくプリントするのでなければ必要性は少なそうだ。
4 白飛び、黒つぶれのチェックとトーンカーブについて
可視的にチェックできるので素人には便利で分かりやすい。
 
     
  さてRaw現像編集の極端な例・・昼間の景色を夕方の景色に  
 
   
 カメラ内Raw現像   Rawから意図的な現像 
 
  金沢から輪島に向かうバスの車窓から午後1時半に撮した(ISO125,SS1/320,f 5.6)景色を、ちょっと邪道だが、夕方の景色にしてみた。カメラが一旦JPEGにしたものは非可逆性のためホワイトバランスまで遡って修正できないが、Raw編集ではホワイトバランやトーンカーブで結構修正できた。  
   
   ここから本題  
   いたずらはこの辺にして、例会では黒つぶれの例を披露したのでここでは白飛びに焦点をあてて述べよう。
写真は兼六園内の時雨亭で撮ったので、Aは室内を撮った直後のため間違って、Isoを大きくしたままオートで撮った。これは撮影条件のミスだ。カメラ内Raw現像のJpeg画像はPhotoshop Elementsでも白とびの修復ができなかった。その後すぐIsoとシャッタースピードを修正し撮り直したのがBである。
 
 
   
 ( Iso;320 SS: 1/80)     (Iso;125 SS; 1/200) 
 
 
 
 
 A-1  B-1
   
 A-2 B-2 
   
 A-3  A-4
 そこでAのRaw画像を編集して、Bに近づけることにした。赤丸で囲った小川の中の石を拡大し変化をみてみる。
まず。白とびを可視的にチェックしてみると、Aは置き石がほとんど白飛びだがBは右下の四角い石だけである。(A-1,B-1の赤い部分が白とび)

Aを拡大すると無残な白とびだ(A-2)、Bは拡大してもしっかりしている(B-2)

AのRaw現像で明るさを白とびが消えるまで下げると改善が顕著だ(A-3)
明るさをそのままでトーンカーブだけで修正したのがB-4
 
     
  以下は今回の経験で学んだ(私にとっては)意外な事実!   
  Raw画像には統一規格がない!!   
   ご存じのように、我々が主に取り扱う写真は圧縮規格JPEGを用いている。拡張子は.jpegだ。世界共通の規格なのでリタッチなどのソフトを使うときも、インターネットで送るときも迷いがなかった。ところがRaw規格には統一規格がなく拡張子も各社ばらばらだ。幸いカメラはイメージセンサー(CCD)で発生した生データをJpegに変換して(カメラ内Raw現像と呼びます)出力してくれる。  
  Rawの規格が統一されてないので、一番困るのは画像処理のソフト屋だ、実はアドビは2005年にフォーマットの互換性向上ほ目的に提唱したが、画像処理技術で熾烈な競争をしている主要カメラメーカーは乗ってこなかった。  
     
  Raw画像の拡張子・・メーカーによって異なる   
 
 
NICON   DNG, PFE
CANON   CR2, CDW
SONY   ARW
PENTAX   DNG、 PEF
 
     
   その後、マイクロソフト、グーグル、アップルなどIT産業の王者からJpegの問題点を補った後継規格が提案され、国際規格になっているが一長一短があってまだ浸透していない。また、彼らはクラウドビジネス強化の一環として各カメラメーカーに対応したRaw現像やレタッチ加工ソフトの提供を強化し、アドビの領域を脅かし始めている。アドビはさらなる高度な画像処理ソフトの開発と、レンタルで顧客の確保を図ろうとしている。パソコンのOS競争と同じですね。  
     
   $箱が消える?  
   マイクロソフトは$箱だったウィンドウズの独占が衰退し戦略変更に大わらわだ。アドビの$箱PhotoshopCSも同じような道を辿ろうとしているようだ!!  
   
 カメラメーカー  アドビ(フォトショップ)
  性能競争で     
統一規格に消極的
  レンタルで
ユーザー囲い込み
 
 

  ///    ////
   
ウェブブラウザー


 
  グーグル・マイクロソフトアップル  
   クラウドサービス強化の一環   
 
     
   カメラ機種が変わると、Raw現像ソフトも更新するの?  
   今年購入したソニーのRX100Mと以前からあるα-55はRAW画像の拡張子が同じなのにLightroom5が使えない。調べてみるとPhotoshop Elementsを新しいバージョンに切り替えないと使えないことが分かった。カメラメーカー毎に拡張子が異なるので他社が提供するRaw現像ソフトが使えないのは理解できるが、アドビ製品が拡張子が同じでも古いソフトは新しい機種に対応できていないのは信じがたい。この為に月に2~3千円出していつでも最新のソフトが使えるCreative Cloud CCのレンタルもしたくないし・・  
     
   カメラメーカーが無料で提供するRaw現像ソフトの充実が顕著だ
この様な環境下で、専門家でない我々にとって、アドビが提供する「Creative Cloud CC」の契約(月2000円)は本当にお得 ? 
誰か教えてください!!
 
     
     
   無知の旅人」のトップページに戻る