カメちゃんのつぶやき…3 
「無知の旅人」最後になりました。
 
     
     
  8月19日朝早く南南西の空の低いところに虹の赤ちゃんがうまれたのを見つけました。
2階のテラスから眺めていると、10分ほどで西の空高く南南西から北北西にかけて
大きな二重虹へと成長しました。
二重虹には「願いが叶う」他に「完成」「卒業」「祝福」などの意味があるそうです 
 
   

二重 虹は珍しい自然現象で、遭遇できたのは幸運でした。
これを機に二重虹から得た幸運を皆さまと分かち合いながら

「無知の旅人」を卒業することにします

長い間お付き合いくださり、ありがとうございました。   
 
  既存のホームページは従来通り閲覧できます。   
 
  8月の夏日の朝早くに、虹をみた御主人様の
無知の旅人は二重虹に カメラを向けたのはよいが
願い事をするのを忘れたようです。無知なんだから!
   
 
 
  無知ではないカメちゃんがムギちゃんの質問に蘊蓄を傾けました。

最初の質問は二重虹 
 
       なぜ「七色の虹」なの?ムギは2色に見えるよ  
      イタリアの偉い先生によると犬はすべて赤緑色盲だよ。   
ムギは犬だから虹が青とグレーの2色に見えるのだ、
1664年ニュートンのプリズム実験で光が7色だとわかり、
誰もが「虹は7色」と思い込んで眺めているが
  西洋科学が入る前は、日本でも2~3色がせいぜいで 
江戸時代の浮世絵でも虹の色は多くないよ。
 
     
 
   二重虹の上と下で色の順序が逆なのはなぜ?  
   
虹は太陽の光が雲の中の水滴に入る時の屈折で
色が分かれ、中で反射して飛び出したものだが、
中で二度反射して飛び出す光が二重虹になる
そのため上下の光の順序も逆になるのだ、
二度反射のため光が弱く、いつもは見えないのだよ。
        二重虹(副虹)
 
     
 
 
   虹は良い知らせ? 悪い知らせ?

 
古代の人たちは虹を見て吉凶の兆候を占うことはなかったらしい 
北欧神話では虹は天上の神界に通ずる橋とみて喜ばれている。  
ギリシャ神話では虹はイーリスという大きな翼を持つ美しい女神だ。
古代中国では吉兆、凶兆両方の言い伝えがあるが、凶兆が多い。、
虹は水を求める大蛇 か龍と恐れられ、蛇に関連して凶兆とみなされたのだ。
古代日本人もその流れを受け継いでいたようだ。
奈良、平安時代の文書に虹の記述がほとんどなく
あの万葉集にも虹の歌は一つしかない。 
 
 
 
 
    虹が出るのは夕方が多いのに、なぜ朝だったの?

 
 この虹は、藤沢以東が晴、以西がところどころ小雨模様で、
茅ヶ崎あたりを足早に南から北へ移動した大きな雨雲を
早朝の太陽が東の空の低い位置から照らしたため、
太陽を背にした雨上がりと同じ状況をつくったのだ。
太陽の光が強く、二重虹がはっきり見えたのだよ
 
 
   
     
  次の質問はカメちゃんの庭   
 
             ムギが来る前とあとで庭のどこが変わったの?
  年々少しづつ変わっている。 狭い庭だけどカメちゃんにとっては全世界なのだ、
思い出はたくさんあるが、今までの「カメちゃん日記」で報告されている。
ウッドデッキの上を覆っていたブドウ棚はムギちゃん対策で撤去された。
ブドウは犬にとって毒薬なのだ!

そのほか、カメの好きなブルーベリーがなくなり、レモンやイチジクが植えられた。
池をなくしたのは庭に入りこむアライグマ対策で、今は庭隅の水槽で夜をすごしているよ。
 
 
     
ウッドデッキの上を覆ってい たぶどう棚   カメちゃんの池のあった近くに植えられたレモン。 
   
夜を過ごす池があった。    花壇の花にバッタの赤ちゃんがいた。 
 
 
   カメちゃん 閑談  
  無知の旅人は15年ほど前に知人に誘われ、中国西域を訪れる仲間と旅をした。
ラクダに乗って砂漠の砂に埋もれた遺跡を訪ねたり、高地にある湖畔の丘を馬で散策したりです。
その節、写真をプリントして仲間に配布する代わりに
ホームページ形式で報告したのが「無知の旅人」の始まりです。
以来、辺境の旅、国内旅行、カメちゃん日記など60回以上のアップをしました。、
 
  最近、中国によるウィーグル人へのジェノサイド(民族破壊)が国際問題になっているが、
無知の旅人が訪ねたころ、時計は北京時間で、3時間の時差が無視されていたほかは
市場も観光地も原住民がのびのびと暮らしているようにみえました。
案内してくれたカザフ人によると、近くに油田があるウルムチの周辺では
政治と経済の主要部分は大量に移住してきた漢族が行っていると聞きました。
ジェノサイドといえばナチスによるユダヤ人大量殺戮(ホロコースト)が有名です。
無知の旅人もエルサレムのホロコースト記念館を訪ねて
杉原千畝の記念樹前で黙祷しました。
今回のオリンピックで開会式の演出を担当した小林氏が過去のホロコースト侮蔑で
開会前日になって解任された件では依頼した組織委員会の国際感覚が疑われましたね。
 
     
             閑話休題   以下のカメちゃん質問は問題のウィーグルとイスラエルに関係します。  
     
                   次の質問はロバさん、                  
 
   砂漠の人たちと働くロバは何時から人に飼われたの? 
ムギの祖先は1万5千年以上前から人間と共に生活しているよ
  ムギちゃんの先祖よりかなり遅れて、ロバと馬は5~6千年前にヒツジ、ヤギ、牛に続いて家畜になった。
ロバは砂漠に適応しており、乾燥した土地で重い荷物を運ぶことができるので砂漠の街では今でも働いている。 
無知の旅人はホータン(自治区の首都ウルムチとはタクマラカン砂漠の反対側)でロバ車をよく見かけた。
一方、天山山脈の西端イーニンではロバより馬が荷物の運搬を行っていた。ここは人類が初めて馬を家畜化した土地なのだ。現在、世界の野生のウマ科動物はロバ3種,シマウマ3種,野生ウマ1種の合わせて7種しか残っていなくて、そのほとんどが絶滅危惧種になっている。
 
  砂漠の中の街ホータンで働くロバたち  
 
   
観光客を運ぶロバ車の列    砂漠をロバ車で移動する女性
  ラクダの上から撮影 
   ロバ車で働く子供
 
 
     
 
  無知の旅人が訪れた古都エルサレムはなぜ今でも争いの種なの? 
   世界の宗教はキリスト教と、イスラム教で全人口の半分以上を占め、ユダヤ教はそれらの生みの親的存在だ。三つの宗教は天地創造の神を持つ一神教で、聖地が一緒なのだ。そのため聖地をめぐって2千年に亘る争いを続けている。エルサレムの丘にある聖なる岩の上に建てられた古代ユダヤ教の神殿はローマ軍に破壊され土台の一部が残っている。それがユダヤ教の聖地「嘆きの壁」。その後エルサレムを支配したイスラムが神殿跡に「岩のドーム」を作った。この岩の上で預言者アブラハムが昇天を体験してイスラム教の聖地となった。そこから500Mほど離れた丘でキリストが十字架にかけられている。そこに建つ「聖墳墓教会」 はキリスト教の聖地。ちなみにイスラムの第一の聖地はアブラハムが生まれた地メッカだが、イスラム教徒は当初エルサレムに向かって礼拝していた。
 
   
 
 
 
       
古代ユダヤ教神殿の遺構
嘆きの壁 
  キリストが十字架に架けられた
聖墳墓教会 
  聖なる岩を覆う
岩のドーム 
 
 
     
  蛇足質問   
        カメちゃんも無知の旅人も超高齢なので                    
     間もなく一緒に、二重虹を渡って天国に旅立つの?           
    変なこと聞かないで、ご主人様の無知の旅人は、旅は無理だがまだ元気だよ    
        でも、仲の良かった友人たちも消え、自分にもお迎えがくるのを望んでいるらしい。  
 
     
  無知の旅人の生前挨拶   
  90歳目前で、多くの高校、大学などのクラスメイトに取り残され。
寂寥感に覆われています。
身体が丈夫でなかったので70歳を超えて生きるとは考えていませんでした。 
予定外の長命で、退職後の四半世紀を無為に過ごしましたが、
お付き合いくださった皆様方と家族に助けられて幸せにすごせました。
ありがとうございました。
 
     
   「無知の旅人」のトップページに戻る    
     10