晩秋の五百羅漢  
     
   写真クラブの撮影会に初めて参加しました。目的の長安寺は仙石のT字路脇にあり、秋の紅葉と自然の中に点在する五百羅漢で有名なお寺です。今年は紅葉が早く、艶やかさを失いかけていましたが、本堂左の山の斜面に点在する五百羅漢の石仏はいろいろな表情をして私たちを楽しませてくれました。
 仲間の皆さんは大きな三脚を携え、本格的な撮影支度をしており、「手ぶれ防止機能」に頼って、重たい三脚の持参をやめた怠け者の私は少しばかり気が引けたのですが、暖かな心を持った仲間に囲まれ、帰路の
小田原では、反省会を兼ねた定例の楽しい飲み会もあって素敵な一日でした。
 

  箱根長安寺

         
   長安寺本堂    本堂右手前の梅もどきの棚近くでは
きれいな紅葉が楽しめました。
 
         
         
  日差しが弱くなると五百羅漢の石仏が点在する
本堂左、山の斜面の紅葉は寂しげでした。
 
   例年ならこの時期、
華やかな色彩に覆われる筈の
石仏群手前の鐘楼も少し寂しそう。
 
         


羅漢も仏? 
 仏像には「如来・菩薩・明王・天」があり、
羅漢はその下で、五百羅漢は釈迦の滅後に教典を纏めた仏弟子500人をさすともいわれています。その羅漢信仰が日本に移って、江戸時代に庶民信仰の中心になったようですが、私は長い間、落語の「五百羅漢」の影響で庶民が失われた家族や親族の面影が探せる修行僧の群像と思っていました。しかし、ここで見た羅漢たちの表情は躍動感にあふれる庶民そのものでした。

     
     
   今まさに悟りを得んとする羅漢  

       
   悟りを得て衆生の教化に出発する羅漢    苔に覆われ迷える羅漢  
       
  遊ぶ羅漢−1
見つかっちゃた! 
  遊ぶ羅漢−2
水上でナマズに乗る
 
 


晩秋の面影
箱根は、登山鉄道の終点に当たる強羅付近が紅葉の盛りでした。今年は例年より早く、仙石ではすでに盛りを過ぎていた。その中で木々は春の準備に忙しく、葉の落ちた枝には新芽の小さな膨らみもでていた。

             
  最後の一葉     落ち葉からの芽生え    春を待ちきれないの?  

オー・ヘンリーの「最後の一葉」は命の終わりを暗示するが、紅葉の「最後の一葉」は命の再生を促していました

         
   参道北側の池は晩秋のたたずまいでした    枯れ葉に戯れる鯉  




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