カメちゃん日記・続編6

 
  恐山と三陸海岸を訪ねました  
 
 
  ご主人様の無知の旅人が、池の水を取り替えてくれた。あまり汚れてないのに変だなと思っていたら、次の日から私を放りだして旅にでてしまった。今度は恐山だ。「日本の3霊山」という宣伝に惑わされ、荒涼としてうらびれた神秘の世界をイメージし、その地で長い時間をかけ育まれた建造物や景観を求めて出かけたのだ。
現在の恐山の景色は、大正末期の大湊鉄道が開通してから出来たもので、昭和時代の産物なのを知らなかったようだ。相変わらず無知ですね!
又、下北半島の帰りに、朝ドラ「アマちゃん」の三陸鉄道に乗れば、リアス式海岸が満喫できると思い込んでいた。単純なのだ。・・・・心配の絶えないカメちゃんです。
 
     
 
     
帰宅した翌朝、庭の隅に出てきて、
何処にいってたのと不満顔
 
  何かが欲しいと訴えているカメちゃん
     
抱き上げて?きげんを直して貰いました    ネコと同じで、喉の下をなでてもらい
心地よさそうなカメちゃん 
 
     
 
   カメちゃん日記続編-5 北海道ガーデン街道を訪ねました (2014年7月)
カメちゃん日記続編-4 札所の花々と箱根のツツジ 
(2014年5月)
カメちゃん日記続編-3 
御府内88札所結願しました  (2014年4月)
カメちゃん日記続編-2 冬眠から目覚めました
(2014年3月)
カメちゃん日記続編-1 雪と梅の木(2014年2月) 
  私の自己紹介「カメちゃん日記」(←クリック)をご覧ください。、
 
 
     
   恐山・・「お地蔵様のテーマパーク
 
  恐山は今から1150年ほど前に慈覚大師により開山され、天台宗の修験道場として栄えたと伝えられるが、記録も少なく、他の霊山のように社会に影響を与えた活動は無かったようだ。江戸時代の文献には、諸国から湯治の人々が集まり、当座の仮小屋を建て、交流したと記されている。それから推察するに何らかの宗教人達が出入りする湯治場だったのであろう。大正10年に大湊鉄道が開通すると津軽半島のイタコが恐山に行けるようになり、津軽半島に根付いていた民衆信仰「賽の河原信仰、地蔵信仰、イタコの口寄せ巫女」などが入り込み、荒涼とした雰囲気とマッチしたのか現在のようなイメージが固着した。大ブレイクするのは太平洋戦争後のことだそうだ
恐山は むつ市にある南部藩時代からの古刹円通寺に属し、「恐山霊場」は硫黄の廃坑跡に作られ、円通寺により運営されている。「お地蔵様のテーマパーク」といえよう。
 
 
   
  「恐山」と書かれた青い額が不気味な山門   本殿  延命地蔵菩薩が祀ってある
     
 本殿の手前に温泉(無料)   本殿右奥は箱根の大涌谷のように
硫黄の匂いに満ちた火山岩地帯 
 
 
   
     
火山場岩の小さな丘の上の太子堂     順路の先は賽の河原
     
順路に沿っていろいろな地蔵がある 
前方は宇曽利湖
  極楽ヶ浜と名付けられた
宇曽利湖の湖畔にも積み石と風車
 
     
水子地蔵と想いを込めて挿された風車
だが、これほど多いと俗っぽく感じる 
  ひっそりと想いを込めて積まれた石
 
 
     
見晴台があり五智如来が安置されている   こちらの丘にも大きな地蔵 
     
五智如来から、賽の河原の反対側を見下ろすと
廃鉱の跡か白い岩肌の世界が広がる
先の方に三途の川の赤い太鼓橋が小さく見える
  山門手前の休憩所の建屋の中で「イタコの口寄せ」を見かけたが、門前に並ぶイタコの口寄せ小屋は雨のためか出ていなかった 
 
   
  イタコの口寄せ
意外なことだが、恐山のある下北半島にイタコは存在してないとのこと。恐山大祭のときなどに集まるのは津軽や八戸など他の地方に住むイタコたちだそうだ。恐山菩提寺によると、イタコとはなんの関係もなく、雇いも契約もしていない。個人が家業でやっているので、縁日の出店みたいなものと云う。でもイタコ目当ての観光客が結構多いようだ。前述したように元を正せば恐山のイタコは津軽半島・川倉のイタコだったのだ!
 
     
     
  三陸海岸・・ワンコインバスの旅  
   八戸駅の観光案内所で、久慈近辺の観光と三陸鉄道の途中下車駅のアドバイスを求めたら、鉄道は海岸から少し離れて高いところを走るし、トンネルが多く海岸線を満喫できない。それより海岸線を走る遊覧バス「うみねこ号」で途中下車をしながら散策するのを勧められた。全線100円均一料金でワンコインバスと名付けられている。出発地はウミネコで有名な蕪島がある鮫駅。そこまで八戸線で移動。到着地は天然芝生地がある種差海岸駅。そこから再び八戸線に乗り、三陸鉄道に乗るため久慈に向かうことにした。  
     
   蕪島・・居残った海猫  
 
     
鮫漁港からみた蕪島。一時期3万羽もいた
海猫のコロニーは静かでした 
   ワンコインバス「うみねこ号」
可愛いガイドさんが車内で説明してくれた
 
   8月繁殖を終えた蕪島のウミネコの多くは、まず北に向かって移動。8月~10月は北海道、11月~12月は本州、その後四国・九州で過ごし。3月に戻るとのこと。居残る怠けウミネコもかなりいるようだ。  
 
     
神社の裏から海猫の営巣地を見下ろす
春に3万羽いた営巣地に居残り組が数羽
  海水浴場になっている砂浜で、寂しそうに
仲間が去った蕪島を見つめる居残り組の海猫
 
   
海水浴のお姉さんにも無視された   仕方がないから波と遊ぼうか
 
   
   葦毛崎展望台で途中下車  
   鮫角灯台前の岬にある海に突き出た砦のような展望台で、まわりが、山野草が咲き乱れる自然の花園になっている。ここから種差天然芝生地まで続く延長約5.2kmの種差海岸遊歩道がある。白い砂浜、緑の松林、見え隠れする奇岩、山野草の花園などがあるので、歩くことを勧められたが、手荷物もあり、ワンコインバスを利用し移動した。  
     
 
     
   展望台から見上げた鮫角灯台
     
 展望台から見下ろした北側の岩場     展望台から見下ろした南側の岩場 
     
展望台の南側に自然のお花畑が    お花畑から砦のような展望台を望む
 
 
     
   種差海岸・・・種差天然芝生地  
   海岸段丘の段丘に広がる天然の芝生地で自然が作った素敵なアースガーデンである。  
 
 海岸段丘は右図に示すように、波の浸食と土地の隆起によって作られる。葦毛崎展望台や種差天然芝生地も段丘の上にあり海岸線は崖になっている。両者の途中にある大須賀海岸は浸食された砂が集まって、白い美しい砂浜になったのでしょう。
 
   
   
海岸線に沿って天然芝生地が広がる     休憩所や食堂もあるインフォーメーションセンター
     
散策できる素敵なアース・ガーデン    崖下を覗く岩場の先に遊覧船 
     
散策できる素敵なアース・ガーデン    ゴルフ場と錯覚する緑の絨毯 
     
ワンコインバスの旅も終わり近く、
疲れ顔の無知の旅
 
  5分ほど歩いてJR種差海岸駅に着くと
ワンコインバスが新しい客を乗せていた
 
     
   戻りの車窓・・  
   JR八戸線・・種差海岸 → 久慈  
     
 
     
JR八戸線の車窓より     JR八戸線の車窓より 
 
     
   三陸鉄道・北リアス線・・久慈 → 宮古  
    三陸海岸は宮古市を境に北が海岸段丘。南がリアス式海岸となっている。「三陸鉄道北リアス線」は南端が宮古市にかかるので、「リアス線」と称しても間違いではないが、車窓から見える景色は海岸段丘である。ちょっと紛らわしい。
リアス式海岸は、海岸付近の土地が沈降しかって谷だった所に海が入り込むことで生まれたもので、宮古から南の三陸海岸がそれにあたる。従って「三陸鉄道南リアス線」は名実ともに正しいといえよう。
 
 
     
海岸線が見える鉄橋の上では観光客の為に徐行する     反対側では大規模な復興工事が続いている
 
     
   JR山田線・・・宮古 → 盛岡  
 
     
山田線は閉伊川に沿って登るのでトンネルと鉄橋の
オンパレード
 国道106号(閉伊街道)が並行している
  区界(くさかい)駅列車のすれ違いのため5分程停車 
車輌を出てリフレッシュする乗客
 
  山田線の 区界駅は海抜744mで、東北地方で最高所の駅だ。交換駅としての使命は高いが昇降客は一日2~3名でJR東日本管内の有人駅でもっとも利用者数の少ない駅でもある。  
     
   以上です  

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